
こんにちは、Miyaです。
「HUNDRED LINE -最終防衛学園-」を全てクリアした感想を述べます。
本記事は「ネタバレあり」の感想となります。
プレイ前の方はご注意ください。
良かった点
悪かった点
感想
本編をプレイしていて感じたことを書き連ねていきたいと思います。
まず、本作一番の特徴は「とんでもなく長い」
今回の製作陣の小高さん・打越さんが手掛けてきた「ダンガンロンパ」「Ever17」はプレイ済みで、『この2人が組んだゲームが面白くないわけがない』とNintendo Directで発表された時から期待していて、発売日の2025/4/24にDL版を購入してプレイ。有給休暇を取って1日で終わらせる気満々だった。前作(?)の「レインコード」はそれで問題なく終わった記憶があるし、ダンガンロンパも20時間あれば終わっていたと思うので、今回もそれぐらいだろう、という目算があった。結果、全てクリアするのに「110時間」掛かった。これは別に寄り道ばかりしてるから、とかではなく、なんなら自由行動は大体寝て飛ばしてこの時間なので、じっくりやったら150時間とか掛かるんじゃないかと思う。それぐらい長い。
とはいえ、そこまで長くなるのは全ルートをクリアした時の話なので、これから詳細を記述するが、このゲームは全ルートやる必要は正直ないと思う。(とはいえゲーマーとしては全選択肢見たくなるのが悲しき性・・・)
この「HUNDRED LINE -最終防衛学園-」は、タイトルの通り100日の間、最終防衛学園を守るストーリーだけど、基本的には1日ずつ進めていくことになる。話の展開によっては、寝込んでて数日飛んだり、平穏に過ごした、とかで数日進んだりとかはあるけど、基本的には1日ずつ。「100日全てにストーリーがギッチリ詰まってる!」ということであれば良いんだけど、そんなわけはない。感覚として100日の内の50日ぐらいは「自由行動」。この自由行動は「ダンガンロンパ」と大体一緒で、好きなキャラクターと会話したり、プレゼントを渡すことが出来る。違う点は仲間と交流を深めることで学力レベルが上がり、能力上昇に繋げられる点。自分はこの自由行動について「楽しい~!」と思えるタイプではないので、たまに自由行動がある程度なら全然問題ないが、半分も自由行動があると単純にダレるし、緊張感も削がれる印象を受けた。
とはいえ、最初にプレイした時は純粋にストーリーに惹かれていったし、時間も忘れてプレイすることが出来た。戦闘も結構面白い。何より「戦闘中に死んでも問題ない」どころか、死んだらゲージは貯まる&クリア後のスコアに「ナイスDEATH」なんてものまで用意されてるので、むしろ死んだ方が評価されるまである。いかにキャラクターの死を上手く利用して戦闘を有利に進めるか、みたいな観点で挑めるので中々新鮮だった。(最初は)
また、キャラクター毎に武器は固有、レベルもない、命中率もない、行動制限はAPとかなり簡略化されていてわかりやすい。やり込み要素としては機能しないけど、ゲームを彩る要素として良かった。FE(ファイアーエンブレム)と戦闘形態としては似てるが、FEよりわかりやすく、かつ戦闘がフィールド上でそのまま行われるのでテンポが良く、個人的にはこちらの方が好みだった。
最初のプレイで、100日間を生き抜いた時点でのプレイ時間が24時間ほど。終盤、終わりそうな雰囲気はありつつ、「全く謎が明らかになってないな~」と思っていたら、まさかのタイムリープものであることが判明。これは中々衝撃だった。基本的にタイムリープ系の話はあらすじの時点で「時を駆ける!」みたいな紹介がなされてる印象で、このゲームはそういった要素が全くなく、話の展開としてもまさか過去に行くなんて話が出てくるとは思ってもなかったので不意打ちだった。と、同時に、最初の1周目はいわばチュートリアルのようなものであることが判明。チャプターシナリオが解放されたタイミングでクリアを諦めて寝た。
そして2周目からが主人公が選ぶ選択肢によって、物語が分岐する「本番」となる。自分はなんとなく選択肢を選んで、そこから虱潰しにルートを解放していく形を取った。プレイした順番は以下の通り。
実に21個もある。で、最終的なエンディング数は「100個」
正直に言うと、タイトルの「HUNDRED LINE」に合わせて、エンディングも「100」に合わせたんだろうけど、そのせいでいらねぇ話がめっちゃある。水増し的な。
・恋しちゃったんだ編
・ノモケバ編
このあたりはストーリーの本筋とほとんど関係ないからやらなくてもいい気がする。特にコメディ編。自分はデスゲーム編の後にコメディ編に突入してしまったので端的に言えば「最悪」だった。例を挙げると、「ひぐらしのなく頃に」の後に、「ひぐらしのなく頃に煌」を見せられたような気分。こういうネタ的な話はクリア後とかのおまけ要素として存在してて欲しい。本編ルートの1つとして用意しないでほしい。というのが正直な気持ち。デスゲーム編の後のコメディ編をプレイしてる時は思わず溜息を洩らしながらプレイしていた。全ルート制覇する気持ちがなければその場でやめていたかもわからない。
ついでに連続防衛編も酷い。ただひたすらバトルをするだけ。しかも飛ばせない。最初に「戦闘は面白い」と言ったけど、最初だけ。レベルや経験値がない、ということは、敵を倒せば成長して強くなる、ということもなく、ついでにこの辺まで来るとスキルも最大強化済みなのでただ敵を片っ端から処理する作業でしかない。川奈にバフを掛けて延々と車を走らせる暴徒と化していた。ぶっちゃけ苦痛。あまりにも苦痛すぎたので、このシナリオの間はYoutubeを垂れ流してた。で、結局このストーリーで明らかになる事実は「時間軸を移動できる装置がある」ってことだけ。シナリオ選択順によっては初見の事実になるのかもだけど、既に別ルートでこの装置のことは知っていたのでめっちゃ白けた。
ストーリーで見ると、上記で挙げたのを除けば、どれも面白いと言えば面白いのだが、結局どれもほぼ100日間を再走する必要があるので、テンポの悪さが目立つ。毎回同じことを繰り返していると、段々と一日ごとに鳴るチャイムが鬱陶しくて腹が立ってくる。絶対に1日ごとに進める形式じゃなくて、必要なイベントだけをぎゅっと濃縮させた方がより面白さを感じることが出来たと思う。
ついでにこのゲームは全体的に「ご都合展開」が目立つ。例を挙げると以下の通り。
・「外国語」の存在を知らないのに英語は喋っている
・病院の関係者の子供が絶対に知られてはいない被験者の部屋に易々と侵入、しかも複数回
・蘇生の基準
特に最後の「蘇生の基準」に関してはずっと気になってた。ストーリーによって生き返ったり生き返らなかったり。異血が流れ過ぎて~みたいなこと書いてあるけど、首を噛まれて死んだ時は蘇生不可で、屋上から落ちて死んだ時の蘇生は何回でもOK!って意味がわからん。これ以上ないくらいのご都合に感じる。
また、1周目が終わってタイムリープものであることが分かった時に、いわゆる全ルートを踏破した後に到達できる「トゥルーエンド」的なものを期待したのだが、そういったものが一切なかったのは残念。攻略サイトなどで見ると「真相解明編」が真ENDのような書かれ方をされていた。まぁ確かにエンディングも曲が違って気合いの入りようが違ったし、そもそも「エンディングNo.1」だし、そんな気もしてくる。ただ、この「真相解明編」では、唯一自分たちの出自が明らかになるルートである一方、他のルートでは重要な雫原のタイムループや、ギィの話は一切出てこない。
これで「真相解明編」ってどういうことだよ!名前負けしてるじゃん!!
・・・と、プレイ当初は思っていた。 が、よくよく考えてみると、そもそもタイムループやギィの話がおまけというか、副次的な話のような気もする。自分がたまたま最初に推理編→デスゲーム編というルートを選択したせいで、あくまでもそれがこのゲームのストーリーに於いて重要な意味を為す、と「勘違い」していただけで、物語としての本質は「1周目→真相解明編(or リスタート編)」で完結している気がしてきた。
ただ真相解明編もあまり好きじゃないけどね。霧藤が人類の行った非道な行為に対して、「せめて特防隊のみんなには幸せに生きてほしい、それだけが願い」と言っていたのに、それすら叶わず、帰るべき人工衛星は消滅。1人で別の惑星、しかも侵略者として生きていかなきゃいけないのがあまりにも不憫すぎる。憎しみの連鎖を断ち切る?のがテーマなのかもしれないけど、ここまでする必要ある?せめて澄野は生きててよくない?と思った。
とりあえず、これからプレイする人には「1周目→真相解明編(or リスタート編)」をクリアし、やりたければ他のルートもやるぐらいの方が精神衛生上の観点でも良い気がする。これだけでも30~40時間ぐらいは掛かるはず。まぁ、これを伝えるためにはルート選択が存在する=2周目が存在することをネタバレすることになるから気軽に言えないんですが・・・。
結局どのルートでも部隊長を少なからず葬ってしまっているので、全てにケリをつける大団円的なルートを最後に期待していたが、そんなものはなかった。まぁ以前から戦争が続いているという前提がスタートするため、そんなものはハナからあり得ないのか・・・。
好きなキャラクター
かなり好き:雫原、厄師寺、蒼月
そこそこ好き:川奈、面影、凶鳥、大鈴木、飴宮、過子
普通:澄野、霧藤、もこ、銀崎
そこそこ嫌い:今馬
かなり嫌い:丸子
丸子に関しては「こいつ好きな奴おるん?」って思った、マジで。
まとめ
めちゃめちゃボリュームある。ただ話の中に明らかに水増し感があるシナリオもあり、「100」という数字に無理やり寄せた弊害を随所で感じる作品。シナリオも一定水準以上の面白さはあるものの、今までの作品と比較すると「大どんでん返し」のような要素はなかった印象。ただキャラクターは全体的に良かった。(そりゃこんだけ長くやれば愛着も湧くか)

いかがだったでしょうか?
よければTwitchの配信にも遊びに来てね(^o^)
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