
はじめに
こんにちは、Miyaです。
今回はGWを利用して『CHAOS;CHILD』を全クリアしたので、感想を書いていきます。(クリアしてからかなり時間が経ってしまった)
プレイ時間:多分40時間ぐらい
5/1から始めて、5/4だけ仕事、それ以外は休みで5/6まで掛かった。長すぎぃ!
※ボイスはほぼ全て読み飛ばさずに聞いた。
『CHAOS;CHILD』をプレイしたきっかけ
前作の『CHAOS;HEAD』は数年前にプレイ済み。ただし内容はほぼ忘れた。プレイ中に「ギガロマニアックス」という言葉が出てきても、全くピンと来なかったぐらいには忘れていた。『CHAOS;HEAD』について覚えていたのは、内容自体あまり好きじゃなかったこと、主人公が嫌いだったことくらい。
そもそも『CHAOS;HEAD』をプレイした後に「微妙だったな・・・」と思っていた時に「でも次作の『CHAOS:CHILD』は面白いから!!」みたいな意見を見かけて、いつかプレイしようと思っていたのがきっかけ。
『CHAOS;CHILD』をプレイした感想
結論から言うと面白かった。燃えるシーンもあったし、ストーリーが進むに連れて惹き込まれた。
ただ、物語の根幹となる部分で納得いかないところがあったり、要素を詰め込みすぎているように感じてしまった部分があったりと、気になる点も多々あった。
『十分面白いゲームではあるものの、手放しで絶賛できるほどではない』という評価。
特に評価を落とした理由として大きいのが、主人公の宮代拓留を最後まで好きになれなかったこと。主人公への感情移入が重要なノベルゲームにおいて、主人公を好きになれなかったのはしんどかった。
『CHAOS;HEAD』も同様だったので、このシリーズの主人公に合わないのかもしれない。
序盤から中盤まで
物語の序盤は、発生する事象がオカルトすぎて「大丈夫か、これ・・・」という不信感が渦巻いていた。この辺りは『CHAOS;HEAD』を全く覚えていなかったのも影響しているかもしれない。
本作は妄想がテーマで、主人公が妄想によって苦しめるられる描写が頻繁に登場するため、どれが妄想なのか、どれが実際に起きているかが判断しにくかった。全編を通じて妄想で苦しめられる描写が諄すぎて、あまりサクサク読み進められるようなゲームではなかった。序盤は少し進めて、休憩がてらYoutubeで動画を見て・・・という進め方をしていたため、やたらと時間が掛かってしまった。
そんな感じで序盤~中盤まではあまり引き込まれなかったが、終盤に差し掛かるあたりで面白くなっていった(結衣が箱詰めにされるあたり)。悲惨な殺され方も相まって、乃々が殺された時よりも、結衣が殺された時の方がショックが大きかった。
「ど、どうせTrueエンドとかで生きたまま終われるでしょ?」と薄っすら思っていたが、一切そんなことはなかった。無情。
身近な登場人物が事件の中心にいる構成
操られていたとはいえ、親友が義妹を殺害、メインヒロインが黒幕という構成は珍しく感じて新鮮だった。途中まで華が喋らないことに加えて目立つシーンが皆無だったため「怪しすぎる!こいつが黒幕だ!」と思っていたら全然違った。
物語の終盤で「犯人は身近な人物ではないか」という話が出たところで、改めて考えてみると、乃々は過去のエピソードが大量にあって拓留と家族として過ごしてきた描写が多い。一方で、世莉架は現在は拓留と一緒にいることが多いものの、乃々と比べると過去の描写は圧倒的に少ないな・・・と思っていた。
自分はここまでで乃々にあまり好印象を抱いておらず、どちらかというと世莉架の方が好印象だったため、世莉架が黒幕と分かった時は「うぇ~……」と落ち込んだ。
ただ、これで単に「ヒロインが黒幕でした」で終わりではないのは非常に良かった。事件の裏側には、拓留の義父である佐久間が黒幕として存在していて、あくまで世莉架の行動理念は拓留という構造が良かった。『CHAOS;CHILD』をプレイしていて最もテンションが上がった場面がここだったかもしれない。
妄想と現実の区別がつきにくい
本作は「妄想」が主題になっているため、現実と妄想の境界が曖昧になること自体は理解できる。しかし、「今の場面は現実なのか、それとも妄想なのか」が分かりにくく、特に佐久間との戦いの場面では置いてけぼり感があった。
世莉架の行動理念
世莉架は悪意をもって事件を起こしていたわけではなく、あくまでも拓留の願いを叶えるための存在として描かれている。この融通の利かなさは『ドラえもんのひみつ道具』に似ていると思った。拓留が望んだことを無理やりにでも叶えようとする。一度言ったことをキャンセルすることもできない。世莉架というキャラクターの歪さとひた向きさの描写は良かった。
世莉架が生まれた「拓留の願い」
世莉架が生まれるきっかけとなった拓留の願いについては、全くしっくり来なかった。拓留がギガロマニアックスを発症した時に両親と出会い『こいつら(両親)に助けてもらうのか?!』と逡巡した後の願いが
というのは、本当に意味不明だった。

『ただの「助けてよ」だとストレート過ぎるし、世莉架が具現化して事件を起こすきっかけにはならなそう。さぁどんな願いなのか!?』と期待していたら、頓珍漢なことを言い出してとんだ拍子抜けだった。
いや、確かにそれなら世莉架が生まれることにはなるかもしれないけど、今の状況からその発言が出るのは明らかにおかしいでしょ・・・。
物語の核となる願いの内容がまっっったくしっくり来なかったため、ここで自分の中における『CHAOS;CHILD』の評価がかなり下がった。
主人公の宮代拓留について
全編を通じて主人公である宮代拓留のことをあまり好きになれなかったのも評価を落とした点の1つ。川原に言い寄られて言い返せずにきょどったり、渋谷地震の時に同級生に対して「僕なら応急処置も知ってるのに」とか言っているにも関わらず、乃々が屋上で倒れている時に応急処置もできなかったり。
口だけで行動に移せず「情強でいたい、特別でいたい」というふんわりした気持ちだけで、行動に信念や芯がないように映った。詰め寄られた時に言い返せずに、肝心な場面でしどろもどろになる姿は、自分の好きな主人公像とは離れていた。
声優の演技について
宮代拓留の声優である松岡禎丞について、基本的に演技が上手いと思う。ただ、本作については少し演技がオーバーすぎるように感じた。
特に
「こんなのありかよぉ?!」
というセリフの読み上げ。
自分には
「こ゛ん゛な゛の゛あ゛り゛か゛よ゛ぉ゛?!」
のように、全ての音に濁点がついてるように聞こえてちょっと笑ってしまった。
なぜか妙に甲高い声になるし、叫び方が主人公じゃなくて敵役の方が相応しくないか?と思ってしまった。
ノーマルエンド
最初のエンディングを迎えた時点でそれなに長い時間が掛かっていたので「ノーマルエンド+Trueエンド」という構成かと思いつつ、攻略サイトを確認すると「ノーマルエンドクリア後に個別ルートが解放される」ことを知っておったまげた。
シンプルにボリュームがすごい。ただ、よく考えるとここまでで華がほぼ活躍していないし、雛絵も最後らへん特に出番なくて置いてけぼりだったのでそりゃそうかという気もする。
個別ルート
メモベースですが、それぞれのルートに関する感想を記載しています。
雛絵編
華が能力者であることが判明。伊藤以外全員能力者ですやん。
最初にディソードを見せた時はほとんどが見えてる状況で見ない振りをしていた茶番であることが判明してちょっと笑える。雛絵は後輩キャラとして可愛い。最後のスチルがショッキング。
華編
ルートによって分岐場所が違うため
・あ、このルートだと11番目のロールシャッハテスト画像のこと知らないのね
というようなことが多発する。スキップせずにちゃんと読んでいたらそんなことならないと思うが、この文章量で既読スキップを使わないわけにもいかない。
内容は大怪獣バトル。真のラスボスと対峙するとはいえ、正直他ルートと比べると話が雑だなと思った。
うき編
うきが良い奴すぎる。結局なんでうきの成長が止まってるのかについてはよくわからなかった。実験の影響があるのかはわからんけど、こいつ良い奴すぎないか?
うき編はルートに入る都合上、物語を最初からスタート。しょうがないとはいえ、そこそこ長いスキップがあるのと、毎回マッピングトリガーしなきゃいけないのが非常に面倒臭い。
乃々編
佐久間が死んだ時の反応が、他の人が死んだ時と比べてあからさまに薄くてちょっと笑えた。もうちょっと悲しんでやれ。
各登場人物に対して設定や要素をめっちゃ持たせてる。特に世莉架と乃々。ちょっとやりすぎに思えるほど。
乃々の正体が泉理であることが判明する場面で、拓留が乃々を責め立てる場面を見て「あ、やっぱりこの主人公無理だ」と冷めた。あまりにもクズすぎる。
このルートの拓留は、世莉架に(実質)結衣を殺されているにも関わらず、世莉架に対して大きな怒りの感情は見せない。それに対して乃々にはブチ切れ。意味が分からん。こんな奴に感情移入しろって無理がある。
拓留は本来の乃々と面識があるわけではなく、拓留が初めて出会った頃から乃々として接していた人物は泉理。本人を騙して利益を得ようとしていたわけでもなく、偽名を使われていた程度の話。「そんなに気にすることか?」ぐらいの態度でいるべき事案。
最終的に👆のようなことを言うけど、既に手遅れです。
ついでにこのルートの川原は輪を掛けて気色が悪い。暴力ストーカーきもきも男。生理的に受け付けない。こんな奴が竜児と同じ声なの悲しいよ、俺。
乃々が泉理として世莉架と対峙するところはめちゃめちゃ格好良かった。この対峙する場面のCGが作品を通して一番好きかもしれない。
世莉架が拓留に対して「その望みごと葬ってやる」と発言したのは気になった。拓留の望みを叶える存在じゃなかったのか?最終的に自分を殺すよう拓留を誘導するため?でも結局殺せず、自分から拓留のディソードを突き立ててるっぽいよな。
Trueエンド
通常「Trueエンド」と言うと全ての問題が解決する「ハッピーエンド」を思い浮かべるが、本作では「真実」という意味合いが強い。よって全然ハッピーじゃない。
Trueエンドを経て改めて思う。このゲームは要素詰め込み過ぎじゃないか?なんでもかんでも入れればいいってもんじゃない気がする。後から判明する新事実!みたいなのが多すぎても胃がもたれる。
プレイしながら気になった点が以下。
・カオスチャイルド症候群に罹った時から老人?
・世莉架はカオスチャイルド症候群じゃない(=老人じゃない)なら、症候群者以外から見たら「1人だけ見た目がおかしい」となるのでは?その状態で学園に通っているのも違和感しかない。
・神成や百瀬など、最初に拓留達を見たときに「えっ」てならないのか(渋谷ではカオスチャイルド症候群が当たり前で、若い恰好をした老人がいるのが既に当たり前だった?)
これらの疑問に対して伏線らしい伏線もなかった気がする。あったとしても、自分は気付けなかった。(たまに何もない所で転ぶ描写だったり、少し走るシーンがあるとめっちゃ息切れしてるのが一応伏線?)
個人的には「そもそも老人化の設定は必要だったのか?」と思った。老人化が物語の面白さに寄与していたかと考えると、あまりそうは思えなかった。
老人のままで終わると流石に後味が悪いため、最終的には治ったのは良かった。じゃあやっぱり最初からなくてよくね?とは思うけど。
Trueルートへ到達するまでの時間の長さ
Trueルートまで到達するまでに掛かる時間は大問題だと思った。
このTrueルートは基本的に共通ルートから続いている話だと思われる。乃々が生存していることや、世莉架の記憶改変が成功して新生活をスタートしているという違いはあれど、共通ルート終了後の時間軸から始まるため。
このTrueルートがプレイ可能になるまで、それぞれのヒロインのルートを全てクリアする必要がある。
忘れちゃうよ。
完全に忘れるまではいかないにしても、かなり熱は冷める。普通に共通ルートをクリアした直後にTrueルートをプレイした方が絶対に楽しめたと思う。
泉理の拓留に対する評価
Trueルートの最後に、泉理が目覚めた後で以下のようなテキストが流れる。
「宮代拓留という人を信用できないんですか」
「彼はあなたの嘘を赦してくれないような人なんですか」と。
いやめちゃめちゃブチ切れてましたけど・・・。
本人に対して「裏切り者」とか言ってましたけど・・・。
一応別ルートの拓留ということにはなるんだろうけど「そんな良い奴じゃなくないか」としか思えなかった。
結末
ここまで散々拓留を下げてきたが、Trueルートの拓留は結構良かった。最初からこのルートの拓留だったらそこそこ好きになれてたかも。まぁ一連の事件を経て成長した、ということなんだろうけど。
最後、拓留は終身刑になる可能性を仄めかされる。護送前に世莉架と目を合わせ、お互いに認識しながら「知らない人」と笑いながら泣く世莉架と微笑む拓留。決してハッピーではないけど、お互いを尊重し合った爽やかな幕切れということになるのかな。
とはいえ、実際には拓留は何も罪を犯していないのに終身刑で終わるのはハッピーエンドなわけがない。後味は悪い。これは否めない。
キャラの好感度
本性世莉架>=雛絵>泉理>=うき>>通常世莉架>乃々>華>>>>>>>拓留>>>川原
川原メインキャラじゃないのに入ってて草
世莉架は通常時も嫌いじゃないけど、本性を現した時の冷たい声の方が好き。ついでに言うと乃々ルートの「明るい2:冷たい8」ぐらいのミックスで喋ってる時がゾクゾクくる。
泉理はコンプレックスを抱えてたけど乃々より見た目も好きだった。自信を持て。
総評
好きな人は好きな作品だと思う。
自分も面白いと思う場面や、テンションが上がった展開はあった。特に、世莉架が黒幕側の人物だと判明した後、さらに佐久間が裏に存在していること、世莉架の行動理念があくまでも拓留だったことが明かされる流れは非常に良かった。乃々が泉理として世莉架と対峙する場面なども印象的。
一方で、要素を詰め込みすぎに感じてしまった。抽象的な言い方で申し訳ないけど、キャラやストーリーが抱えているものが多く「あ、そんなこともあるんだ・・・?」のような一歩引いた感情になってしまった。その最たるものがカオスチャイルド症候群。これらの要素を全て違和感なく受容出来た人は評価が高くなると思う。
ついでに、妄想で苦しめられる描写も見ていて気持ちの良いものではなかったので、読み進めるのに若干の足枷になっていた。世莉架を生み出した「拓留の願い」が自分的には全くしっくり来なかったことや、主人公である拓留を好きになれなかったことも大きかった。
作品としての完成度の高さは感じるものの、要素の多さと主人公への苦手意識によって、自分の好みとはそこまで合致しなかった。科学アドベンチャーシリーズでは「STEINS;GATE」の方が圧倒的に好き。ただ「CHAOS;HEAD」より断然面白かった。


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