
はじめに
こんにちは、Miyaです。
今回は『NieR:Automata』をEルートまで36時間でクリアしたので感想を記載していきます。本作をプレイする前に知っていたのは2Bの見た目くらい。前作の『NieR Replicant 』はクリア済み。
『NieR Replicant 』の感想記事はこちら。

結論から言うと、細かい不満はありつつ『NieR Replicant』より明確に面白かった。以下に詳細の感想を記載します。
良かった点
気になった点
キャラクターとシステム
キャラクター
2Bは本作を始める前から唯一知っていたキャラクターであり、見た目通りクールではあるものの、思っていたより感情があり声も意外と可愛かった。前作のカイネは服装の露出が多すぎて、シリアスな場面でも目の遣り場に困る場面が多々あったが、2Bは露出が控え目で、格好良さと凛々しさが同居するデザインだと感じた。
今回の相棒枠となる9Sも好印象だった。「ナインズ」と呼んでほしい9Sと、頑なに呼ばない2Bの掛け合いが微笑ましく、序盤から2人の性格や関係性が分かりやすかった。
共闘してる感
Aルートでは2Bのみを操作し、9Sは一緒に付いてくる形。戦闘においても、9Sの体力や装備を管理するわけでもないため、システムだけ見れば前作のカイネやエミールと同じ。ただ、本作の方が一緒に戦っている感覚は強かった。
例えば、Aルートのアダムとイヴとの戦闘において、2Bがイヴと戦っている間、その後ろで9Sはアダムと戦っている。仲間を直接操作できなくても、それぞれが別の役割を担い、同時に戦っていることが演出から伝わってくる。
『NieR Replicant 』では、仲間が主人公の後ろについてきて勝手に攻撃しているだけのように感じたのに対して、本作では、9Sも2Bとは別の役割を果たしていることが分かるため、仲間である感覚が強かった。仲間を直接操作できるかどうかだけではなく、ゲーム側が仲間の働きをどう演出するのかも重要だと思った。
さらに、Bルートでは同じ物語で9Sを操作することになるため、より9Sというキャラクターへの愛着や理解は深まったと感じる。
歯応えのある戦闘
難易度は『NieR Replicant 』と同じくノーマルでプレイ。レプリカントでは、薬草がいくらでも落ちていたので、ボスも含めてかなり強引に攻撃と回復を繰り返せば余裕で勝てた。一方、本作は回復薬がほとんど落ちておらず、雑魚敵もボスも体力が多く、敵の攻撃を避けることを前提に戦わないと普通に負ける。連続で戦闘が発生する場面が多いのは少し気になったものの、戦闘自体には歯応えがあった。
プラグインチップによる戦闘のカスタマイズ性も面白く、性能を変更できるだけでなく、メニュー画面などのシステム表示まで外せるのも面白かった。
雑魚敵を大体無視して進めていた結果、敵よりこちらのレベルの方が常に8~10ほど低かった。そのためボス戦の度に苦戦を強いられ、特にCルートのヘーゲル戦は厳しかった。オート回復のチップがなければまず突破不可だった。オート回復様様。
飛行ユニットでの戦闘が面白い
飛行ユニットに乗って戦う演出も良かった。通常のアクションとは異なり、シューティングゲームのような操作になる。同じゲームの中で戦闘形式が変わるため、単調になりにくく、飛行形態から人型へ変形する機体も格好良い。『コードギアス』のナイトメアフレームのような見た目で、機械に乗って戦っている感覚が爽快だった。
ただし、ゲームオーバーになるとシューティング部分からやり直すことがあり、時間が経過するのを待たなければいけないため面倒だった。
Aルート
前作キャラの登場
Aルートの途中に、前作にも登場したエミール、デボル、ポポルが出てくる。エミールは見た目こそ変わっているものの、声や性格は前作と同じ。デボル・ポポルも、若干見た目は違うが、声や性格などは同じ。
序盤では、3人ともファンサービス的な登場に見えていたが、後半ではデボルとポポルが予想以上に物語へ深く関わってきたため、『NieR Replicant 』を先にプレイしておいて良かったと思う。
9Sの介錯に対する違和感
A・Bルートの終盤では、イヴのネットワークへハッキングした9Sが汚染され、データのバックアップが不可になったことで、9Sは2Bへ介錯を頼む。このシーンに対して、自分は「今回のイヴ戦の記憶を共有できなくなるのは残念だけど、9S自体は以前のバックアップから復帰できるし、手に掛けるのは辛いけど仕方ないか~」くらいの気持ちだった。
しかし、2Bは9Sの首を絞めてボロボロに泣き崩れる。「え、そんなに悲しいことなの?」と自分の感情との温度差に戸惑った。これが『9Sの今までの記憶が全てリセットされて初期化される』などの事情があるならまだ理解できるが、今回の戦闘の記憶が消えるだけでなぜそこまで絶望するのか共感できなかった。
配信中にこの疑問を話した際、視聴者から「今の自分が死んでも、同じ記憶を持つ複製体がいればそれでいいのか」と指摘をいただいた。そこで初めて、これは「記憶や身体、本人の同一性に関する哲学的な話」も関係しているのかと思い至った。ただ、それを踏まえても、自分の中では違和感が残るため、この問題について掘り下げる。
記憶と意識は別なのでは
作中の価値観としては、身体そのものが交換されることには抵抗がなく、記憶が欠損することを重大な喪失として捉えているように見える。
・記憶が引き継がれなければ「異なる人物」
そう考えるからこそ、2Bは泣き崩れていたと推察する。しかし、現実的な感覚として「記憶」と「意識の連続性」は別だと思う。
自分と全く同じ記憶をコピーしたロボットが目の前に現れたとして、果たしてそれを自分と呼べるのか。(『映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』と同じような話)
自分と全く同じ記憶を持つ複製体が存在しても、それは「自分」とは言えない。記憶が一致していることと、同じ意識が連続していることは別の問題だから。
ゲーム体験(システム)との食い違い
さらに、この違和感を強めているのがゲームシステムとのズレ。
本作では、ブラックボックスによる自爆、転送、ゲームオーバー後の義体交換など、別の身体へ移る仕組みが日常的に存在する。しかもゲームオーバー後には、新しい義体で以前の自分の身体を回収しに行く。仮にゲームオーバーが正史ではないとしても、プレイヤー体験としては「身体が破壊されても、別の身体に移って同じ人物として活動を継続する」という経験が蓄積されている。
死亡した瞬間や自爆時にも、リアルタイムで記憶が保存されているわけではなく、事前に保存したバックアップを読み込んでいるはず。そこには必ず短い時間の記憶の欠損(非連続性)が存在する。
普段の義体交換でその非連続性を許容させておきながら、A・Bルートの最後の場面だけ「直前の記憶がないから別の9Sになってしまう」と悲劇的に扱われても納得がいかなかった。
作中の設定におけるダブルスタンダード
作品全体を通し、アンドロイドにも人間と同じ「心」があるという話が展開されている。しかし、この意識の同一性においてのみ「機械だから記憶データさえ引き継げば本人」「記憶が途切れたら別人」という、非常にデータ本位な扱いをしているように見える。アンドロイドに人間と同等の意識や心があることを認めるのであれば、記憶のデータだけで同一性を定義するのはどこか歪で、作品としてのダブルスタンダードを感じてしまった。
と、ここまで考えた上で補足すると、このゲームではそもそも『意識の連続性』は考慮しておらず
という捉え方もできる。むしろ、それが正解のような気もする。
そう解釈すれば一応の筋は通るものの、結局「イヴとの戦闘の記憶が消えるだけでそこまで泣くか?」という話に戻るため、根本的な感情の温度差は最後まで拭えなかった。
Bルート
操作キャラの変更
Bルートでは、操作キャラクターが2Bから9Sへ変わる。『NieR Replicant 』ではカイネ編でも操作キャラクターは変わらなかったので新鮮だった。
2Bから9Sへ操作キャラクターが変わっているにもかかわらず、レベルやプラグインチップは引き継がれる。これが物語上の伏線なら面白いが、恐らく深い意味はなくゲーム上の都合なのだろうとかなり低い期待値で見ていた。しかし、ポッドがデータの共有を行っていたため、それがチップやレベルが同じであることの伏線だったのかもしれない。(断言できないけど)
序盤では、操作可能になった直後に道を間違えた結果「9Sは機械生命体への知的好奇心を抑えられず、そのまま組織を離れた」と表示され、爆速でエンドロールが流れた(エンディングG)。さらにその後の機会生命体との戦闘で敗北すると「機械生命体の楽園になった」と爆速エンドロールが流れ、勢いに笑ってしまった(エンディングW)。
確信があった「9S生存説」
上記のエンディグG/Wを見て、自分は以下の仮説を立てた。
9Sが離脱するとバッドエンドになるのであれば、1周目の冒頭で2Bと一緒にブラックボックスで自爆した9Sは、実は生きていたのではないか。死んだと装って、そのまま機械生命体側へ渡って活動を続けているのではないか。
エンディングGでは、9Sが機械生命体への強い興味を持っていることが描かれる。エンディングWでは、9Sが負けると機械生命体側の楽園になることが示唆される。これらも、1周目冒頭の9Sが裏で暗躍していることの伏線なのではないか。
最初に出会った9Sと、最後にイヴと戦った9Sは別個体であり、言わば『偽物だった』という、Aルートの最後で9Sの記憶が失われることに泣いていた2Bと、それを見て悲しんだであろうプレイヤーに対しての最大限の皮肉を表している。
と、勝手に予想してテンションが上がっていたが、全く掠ってもいない大ハズレだった。
展開には何の変化もなく、普通に自爆し、普通に記憶を失い、普通に2Bと再会していた。Bルートは想像以上にストレートな展開というか、本当に9S視点に変わっただけだったので、個人的にはもうちょっと捻くれた展開の方が好みだった。
1周目の自分の動きを再現する演出
仮説は外れたものの、1周目に自分が操作した2Bの動きを、9S視点から見る演出は非常に面白かった。
自分が1周目で行った行動を2Bが再現し、その隣で9Sを操作する。単に同じ場面をもう一度見るだけではなく、「あのとき自分が操作していた2Bを、別の位置から見る」という構造になっており、視点が変わったことによる演出に興奮した。
機械生命体の事情に意外性がない
一方、Bルートにおける『ボーヴォワール』や、『森の国の王』に関する演出は『NieR Replicant 』とほぼ同じ。1周目で倒した敵の背景を、2周目で知る構造。
ただし、本作では機械生命体に感情や事情があることは、1周目の時点で分かりきっている。
・機械生命体からクエストすら受注できる
・機械生命体の子どもを探す母親のようなサブクエストまである
それなのに、2周目で改めて「実は機械生命体にも心があり、事情がありました」と見せられても、真新しさが皆無。
『NieR Replicant 』では、1周目の時点でマモノに関するそこまで露骨な描写がなかったため、倒していたマモノにも生活や感情があったことに多少なりとも意外性があった(ルイーゼ以外)。
本作ではAルートの描写から機械生命体にも感情があることは明白なので、『NieR Replicant 』より退屈に感じた。操作キャラクターが変わることは良かったものの、同じ物語をもう一度進めることに変わりはなく、明かされる機械生命体の裏側も大したことがないため、Bルート途中ではかなり評価が下がっていた。
人類滅亡の真相
Bルート終盤では、9Sが司令部で機密書類を読み、人類に関する真相へ近づいていく。機密情報を探して書類を読みながら、少しずつ何かがおかしいと気付いていく場面は緊張感があって良かった。
真相は「人類はすでに滅亡しており、人類が月面で生存しているように見せかけていた」というもの。こちらは『NieR Replicant 』をプレイしていたため、人類が存在しないこと自体は知っていた。それでも、9Sが自分たちの戦う理由そのものを疑い始める流れは良かった。
ただ、司令官が真実を告げる場面は意外とあっさりなのは気になった。いつもの会話と変わらない調子で説明するため「そんなあっさり言うんだ」と少し拍子抜けした。もう少し仰々しい演出があっても良かったと思う。
C・Dルート
A・Bルートの続き
Cルートは、A・Bルート後の続きから始まる。『NieR Replicant 』のように、同じ話を繰り返す形ではなかったので、これだけでもかなり安心した。本当にしんどかった。
地上では、他のヨルハ部隊員と共に機械生命体との総力戦が始まる。アダムとイヴがいなくなったにもかかわらず、機械生命体の攻撃はむしろ激化。EMP攻撃とウイルスによってヨルハ部隊員が操られ、仲間同士で戦うことになる。ただ、この作戦中は2Bを含むヨルハ部隊員が、普段とは異なる重装甲を着用しており、見た目が大きく変わっていたため、仲間を倒さなければならない場面にも関わらず、あまり悲壮感を感じなかった。
バンカー崩壊
地上部隊がウイルスに感染したことを報告するため、2Bと9Sは自我データをアップロードし、ブラックボックスで自爆してバンカーへ戻る。しかし、司令官は地上で何が起きているのか把握していない。それどころか、ウイルスに感染しているのは2Bと9Sの方だと決めつけ、逮捕すると言い出す。2Bと9Sが感染している可能性を警戒すること自体は分かる。ただ、何の確認もせずに一方的に感染者扱いするのは意味不明。こんな奴が司令官!?
その直後、バンカー内では2B、9S、司令官以外の全員が既に感染しており、バンカーが戦場になる。『NieR Replicant 』に引き続き、普段利用していた町や基地を戦場にする演出が多い。『NieR Replicant 』では主人公の村や図書館。『NieR:Automata』ではレジスタンスキャンプやバンカー。既視感はあるものの、日常だった場所が崩壊して戦場と化すことで、非日常感や絶望感を出す演出としては効果があった。
バンカー内のNPCにほとんど話しかけていなかったため、オペレーター達がどこかにいたかは分からない。それでも、何度も親しげに通信していたオペレーターも感染者の中に含まれていると思うと胸が痛むし、自我が残ってる状態で通信してくるのもしんどかった。
最終的に生き残ったヨルハ部隊員は2Bと9Sのみになり、拠点も部隊も一気に失われる。この辺りのテンポ感は非常に良く、先の展開が読めず面白かった。
2BからA2へ
バンカーにいる頃から「なんで2Bは感染してないんだ?」と思っていたが、結局2Bもウイルスに感染していることが判明。敵から逃げ続けた末にA2と出会い、介錯を頼む2B。その場面を見た9Sは『A2が2Bを殺した』と判断し、9Sの目的が機械生命体の殲滅に加えて、A2を殺すことになる。
9Sが目的を宣言したあたりで「この物語の結末は9SとA2の一騎打ちになり、どちらを操作するかでエンディングが分岐するのでは?」と予想していた。結果合ってた。
ここからは、ポッド042とポッド153を介して、A2と9Sの視点を選びながら進める形になる。本作のゲームアイコンにもA2がいることから、いずれ仲間として3人で行動すると予想していたので、2Bと主人公を交代し、かつ9Sと敵対する形で物語の中心に入るのは予想外だった。
パスカルの村の壊滅
ウイルスによりパスカルの村が壊滅し、パスカルと子供以外の住民が全員死亡する。
ここまで機械生命体にも感情があることは描かれていたが、実際にパスカルの村が崩壊する場面はしんどかった。さらに、恐怖を知らなかった子どもたちへ恐怖を教えた結果、その恐怖に耐え切れられずパスカルを含めた全員が命を絶つ。「恐怖を知ったからこそ生き残れなかった」という皮肉を感じる展開が良かった。
穏やかに暮らそうとしていた機械生命体が感情を得た結果、より大きな苦しみを抱える。機械生命体に感情があることを単に説明するのではなく、感情を持ったからこそ生まれる悲劇として描かれていたのが良かった。
ポッドに意思が芽生えていく
Cルートで特に良かったのが、ポッド042とポッド153の変化。
無機質な話し方から、最初はただの機械的な案内役に見えていた。この種の案内役は、効率だけを優先し、人間の感情や事情を考慮しない存在として描かれがち。『ドラえもん』のミチビキエンゼルとか。

ところが、ポッドは主人公たちをかなり気にかけている。パスカルの安全確保を提案し、9Sの心理状態が悪化していることを心配する。9SとA2の接触を避けるべきだと注意し、ポッド同士で「9Sが危険な状態だけど、どうすればいい?」「・・・」「・・・」「分からない。とりあえず休んでもらおう」と相談している場面は和んだ。
9Sと2Bは、見た目は人間と変わりないし、会話にも人情味があるため、最初から人間と変わらない存在にしか見えなかった。一方、ポッドは見た目や話し方は機械にしか見えないが、少しずつ意思が芽生え、ポッド自身もその変化を自覚していく描写は非常に良かった。
9Sの絶望
9Sは、ヨルハ機体が機械生命体と同じ意識構造を持っていることや、ヨルハ計画の最後には自分たちも廃棄されることも予定されていたことを知り、絶望していく。この描写には少し疑問が残った。
9Sは最初から、自分がアンドロイドであり、戦うために作られた兵士であることを把握している。人間のように家族がいるわけでもなければ、戦争が始まる前は普通に暮らしていたという過去があるわけでもない。『この戦いが終わったらどうなるつもりだったのか』と気になった。
もちろん、自分たちの存在する目的自体が偽りであり、敵と同じ構造を持っていると知った絶望は理解できる。しかし、兵士として作られた存在なら、役目を終えた後に廃棄される可能性も織り込み済みかと想像していた。賢い9Sなら猶更その可能性にたどり着いてもおかしくないと感じる。
『9Sは自分のことを人間だと思い込んでいて、かつ家族など帰る場所があると捏造された記憶があった』ということであれば、事実を知った時の絶望は推して知るところではあるが、そういうわけでもないので気になった場面だった。
オペレーター21Oとの戦闘
オペレーター21Oが敵として登場した場面はCルートで最も印象的だった。
バンカーでヨルハ部隊が感染した際、意図せず破壊したものだと思っていたため、このタイミングで敵として現れるのは予想外であり、慣れ親しんだ相手が敵として立ちはだかる展開はアツかった。
身近な存在が敵へ変わる展開としても、モブのヨルハ部隊員より衝撃が大きかった。
デボルとポポルの活躍
デボルとポポルは、9Sを修理し塔への侵入も助けてくれる。前作では主人公の前に立ちはだかった2人が、本作では味方として立ちはだかる。『NieR Replicant 』と構図は同じであり、立場が反転している演出が良かった。
『NieR Replicant 』では、デボルとポポルが「私らもお前らも所詮は作り物」と話していたため、2人もレプリカントだと思っていた。本作でアンドロイドだったことを知り、ようやく2人がどういう存在なのかを理解できた。
デボルとポポルについては本作の方が活躍の場面が多く、掘り下げもあった。『NieR Replicant 』を先にプレイしていたからこそ、2人が塔への道を切り拓く場面にも意味を感じられたので良かったと思う。
『NieR Replicant 』の図書館
塔の内部では『NieR Replicant 』に登場した図書館を模した場所が現れる。ここは素直にテンションが上がった。『NieR Replicant 』では見慣れていた場所が、遥か未来の世界で再び現れる。ただ、なぜ塔の内部が図書館を模した造形になっているのかはよく分からなかった。
ファンサービス的な役割なのか、ゲシュタルト計画が頓挫した場所としてデータとして保存されていたのを再現しているのか。見た目の驚きはあったものの、物語上の意味までは理解できなかった。
予想より普通だったA2
A2について『ヨルハを離れた反逆者』と呼ばれていたため、司令部との間にいざこざがあり、アンドロイドやヨルハ部隊への復讐が目的かと思っていたので、A2と一緒に2Bと9Sも寝返るような展開になると予想していた。
しかし、実際には自分が想像していたほど複雑な設定や因縁はなかった。Cルートでは2Bと交代する形で主人公になり、物語上の役割は大きい。一方、A2自身の過去や司令部との関係については、もう少し本編内で掘り下げがあると思っていたため、少し拍子抜けだった。
聞いたところによると、漫画でA2の過去の掘り下げがあるらしい。本編でやれ。
9Sの壊れ方
塔の内部で9Sが複数の2B型の機体に囲まれた場面では、9Sが歪んだ笑顔を見せる。アダムからも『9Sには憎悪がある』と指摘されていたので、あの笑顔は何だったのかがよく分からなかった。2Bを失った悲しみや、2Bに似た姿をした存在への執着。さらに、2Bが9Sを殺すための存在だったことへの憎悪も混ざっていたのかもしれない。
Cルートの9Sは、真実を知るたびに精神状態が悪化していく。2Bへの親愛の理由も最後に語られ、単純に復讐に突き進んでいるだけではないことが分かる。ただ、「2Bが9S型を処刑するための2Eだった」という真相については、記憶やバックアップの設定を考えると疑問は残る。破壊しても記憶が引き継がれるのであれば、破壊することに意味がないのでは?
記憶まで完全に消去して初期化するなら理解できるが、復帰した9Sが以前の記憶を持っているなら、何度処刑しても意味がないように思えた。
コウシ・ロウシ戦
コウシ・ロウシとの戦闘では、9SとA2の視点が交互に切り替わる。別々の場所で同時に戦い、最後には2人の物語が合流する演出が非常にアツかった。
ただ、自分の場合はレベルが低すぎて、9S側ではとっくに敵を倒し終えているのに、A2側では延々と戦い続ける構図になってしまった。同時進行として見せていた筈なのに、相手の体力がないのに視点が切り替わる状態が長く続き、だんだん白けてきてしまった。
9S側の戦いが終わっているなら、その後はA2視点へ固定してほしかったと思う。(自分のレベルが低いのが悪いんだけど)
気になった点
Eエンドはもう少し分かりやすい方が好み
C・Dエンドを見た後、Eエンドへ進む。
ポッドたちに意思が芽生えていく、決められた結末に抗おうとする流れ自体は理解できた。ただ、最終的な結末については、もう少し分かりやすい形の方が好みだった。
描写や設定を元に解釈する余地を残した終わり方より、登場人物がその後どうなったのかを、もう少し明確に見せてほしかった。『NieR Replicant 』のEルートでも似たような感想を抱いたが、自分は抽象的な結末を考察するより、物語上の答えをある程度示してほしいタイプなのだと思う。
戦闘が多すぎる
終盤になると、敵との戦闘がかなり多い。最初は歯応えがあって楽しめていたが、連戦が続くと「もういいよ」
といううんざりした気分になってくる。
雑魚敵をスルーしたせいで常に8~10のレベル差があり、かつ敵も強いため一戦ごとの時間も長くなりやすい。にも関わらず、ゲームオーバーになると、かなり前の場面まで戻されることがある。シューティングや雑魚戦までやり直す必要があり、同じ場面を何度もやり直すことが多々あったのがしんどかった。
世界観や義体システムとの整合性を重視しているのかもしれないが、普通に直前から再開させてほしかった。
メッセージ表示の違い
プレイ中、メッセージの表示について
・プレイヤーがボタンを押さなくても、勝手に次のメッセージへ進む場合
が混在していた。最初は単なる仕様かと思っていたが、場面によって明確に使い分けられているようにも見える。
会話の間や通信のズレを表現しているのか、それとも別の意図があるのか、最後まで掴むことができなかった。個人的には勝手に会話が進んでほしくないので統一してほしかった。
オンライン義体表示によるネタバレ
オンラインへ接続すると、他のプレイヤーが死亡した義体がフィールド上に表示される。これは世界観に沿った面白い機能であり、自分のような低レベルプレイヤーのお助け機能としても助かった。
ただし、義体が存在していると「ここで後々戦闘が起きるんだ」というネタバレに繋がってしまう。最初に訪れた『パスカルの村』にも他プレイヤーの義体があったため、いつか戦火に包まれることを察してしまった。攻略情報などを見ていないのに、オンライン要素そのものが展開のネタバレになるのは少し気になった。ていうかオンライン繋がなければよかった。
総評
Bルートの既視感など、途中で評価が揺らぐ部分もありつつ、Cルート以降の予想を裏切る展開やA2と9Sの群像劇から合流する流れ、ポッドの意思が芽生える描写など引き込まれるものも多かった。その分、Eルートでは大団円の結末を期待していたので、呆気なく終わってしまったのは少し残念。
全ての展開や設定に納得できたわけではないものの、先が気になる物語の見せ方や熱い演出の数々は前作を大きく上回っていると感じ、総合的に見て明確に楽しめた作品だった。


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