映画『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』感想 不気味さとギャグの融合 【ネタバレあり】

Miya
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こんにちは、Miyaです。
今回は映画クレヨンしんちゃん4作目「クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」の感想を書いていきます。

こちらの記事はネタバレありです。
まだ本作品を見ていないという方は、ご注意ください。

また、クレヨンしんちゃん全映画のランキング・Tier表の記事も公開しているので、よければそちらもご覧ください。

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『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』あらすじ

今度はテーマパークを舞台にしんちゃん大活躍!?幼稚園の遠足で出かけた“群馬ヘンダーランド”。実はそのヘンダーランドこそオカマ魔女とその一味が地球征服を企む本拠地だった!そこで地球のピンチに立ち上がったしんちゃん。お馴染みのアクション仮面、ぶりぶりざえもん、カンタム・ロボと強力な助っ人を引き連れて、オカマ魔女率いる強敵陣と世紀の大勝負!!当時セクシーアイドルとして大活躍した雛形あきこも登場。さあ、地球の運命はいったいどうなる!?

 

『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』良かった点

・ホラーとギャグのバランスが良い
・魅力的な敵役
・トランプと追いかけっこの疾走感

『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』気になった点

・しんのすけの描写の違和感
・終盤以外はそうでもない

『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』詳細な感想

他のクレヨンしんちゃん作品にも言及しているため、未視聴作品がある方はご注意ください。

はじめに

映画『クレヨンしんちゃん』シリーズ第4作目。

クレヨンしんちゃん映画の中でもかなり人気の高い作品。

物語りは、群馬県に新たに誕生したテーマパーク『ヘンダーランド』へ、しんのすけ達が幼稚園の遠足で訪れるところから始まる。そこで『トッペマ・マペット』と出会い、ヘンダーランドが実は地球征服を企む悪者たちの基地であることを知る、というのが大まかなあらすじ。

冒頭からトッペマと出会うまでの展開は、当時の『クレヨンしんちゃん』の日常回のような雰囲気を感じる。かと言って、第1作の『アクション仮面VSハイグレ魔王』ほど日常回の雰囲気に振り切っているわけでもなく、日常と非日常がバランス良く描かれていると感じた。

映画『クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』感想 日常と非日常【ネタバレあり】
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しんのすけの性格

一部、しんのすけの性格に違和感を感じるシーンがあった。それは、風呂の中でトッペマがしんのすけに対して「オカマ魔女を倒すために一緒に戦ってほしい」とお願いするシーン。

しんのすけ
「オラ、オラ・・・なんだか・・・嫌だな、怖いもん・・・」トッペマ
「お願い、私を助けて!」しんのすけ
「オラ、オラ・・・嫌だ」トッペマ
「しんちゃんの弱虫!」しんのすけ
「オラ、オラ・・・弱虫だもん」

この一連の流れのしんのすけは、一言で言うと「解釈違い」であり、「しんのすけなら引き受けるだろ」と思ってしまう。

しんのすけに対して「現実にいる5歳児らしさ」なんて求めてないのよ。どんな状況であってもしんのすけらしさを失わず、どんな敵の前でもマイペースな態度を崩さないのがしんのすけの魅力だと思う。

もちろん、ここですんなり引き受けてしまうとすぐにヘンダー城に行くことになり、ひろしとみさえの参戦もなくなるし、ス・ノーマン・パーが春日部に来ることもなくなるので、シナリオ上の都合はあると思う。

それでも「怖いから」という理由だけで協力を断るのは「しんのすけらしくない」と言わざるを得ない。

 

トランプの魔法による助っ人

トランプの魔法により、しんのすけのヒーローである「アクション仮面」「カンタムロボ」「ぶりぶりざえもん」の3人が助っ人として登場するのも見どころの一つ。

トランプの魔力は凄まじいはずなのに、なぜかしんのすけと同じぐらいのミニマムサイズで登場し、しかもそこまで強くない。「絶対もっと直接的な魔法使った方がいいだろ」とツッコミたくもなる。

しかし、ぶりぶりざえもんを除き、アクション仮面とカンタムロボはしんのすけのために体を張って戦ってくれるし、この4人の会話はギャグとしても面白い。

特に好きなのは以下のシーン。

「家が火事になるかもしれないアクションビーム」「家が壊れるかもしれないカンタムパンチ」を打ってもいいか聞かれ、渋っている間に攻撃を開始されて慌てるしんのすけ

敵に寝返ろうとするも失敗して袋叩きに遭うぶりぶりざえもん

性懲りもなく敵への寝返りを提案して袋叩きに合うぶりぶりざえもん

「ところで、誰がポイントを切り替えるんだ?」→「この作戦は失敗だ」→汗タラーン

 

魅力的な敵役

本作には、ラスボスであるオカマ魔女「マカオとジョマ」をはじめ「チョキリーヌ・ベスタ」「クレイ・G・マッド」「ス・ノーマン・パー」と言った個性豊かな敵役が登場する。

■ス・ノーマン・パー

敵役の中でも「ス・ノーマン・パー」は本作を象徴するキャラクター。とんでもない見た目をしているにも関わらず、しんのすけをはじめとして、ひろしやみさえを含めた大人たちの心まで簡単に掴んでしまうほどの人当たりの良さがある。その裏では、しんのすけを容赦なく追い詰める。

ただ、シリアスな局面であってもコミカルさがあるのが良い。「スゴイナスゲーデス」と呪文を間違えたしんのすけにうっかり正しい呪文を教えてしまったり、しんのすけ達の「作戦ターイム!」に対して「認める」と即座に応じたり笑えるシーンが多い。

と思いきや、ヘンダーランドに来たひろしとみさえを誘拐した張本人であり、カメラが引きながらス・ノーマン・パーの顔が画面の隅からニュッと出てくるところはゾッとする。

今作のホラーとギャグのバランサーと言ってもいい存在。

■マカオとジョマ

終盤までしんのすけ達の前に姿を現さないにも関わらず、強烈な見た目とインパクトでめっちゃ印象に残るラスボス。なんとなくカリスマ性を感じるにも関わらず、あまりラスボス感がないのが良い。

ス・ノーマン・パーと同じく巨大な魔力を持っているはずだが、なぜか城の中だとトランプ以外の魔法が使えないため「踊り」「ババ抜き」「追いかけっこ」と体を張ったバカバカしい勝負を繰り広げる展開になるのが面白い。

特に「ババ抜き」と最後の「追いかけっこ」は秀逸であり、この終盤の盛り上がりが作品全体の評価を押し上げている。

■クレイ・G・マッド/チョキリーヌ・ベスタ

この2人は正直あまり印象が残らない。「もうちょっと作品の面白さに繋げられなかったのかな~」と勿体なく思う。

強いて言えば、チョキリーヌとトッペマとの対決はシリアスな緊張感に貢献していたかな、という程度。クレイ・G・マッドは全体的に小物感が否めず、特に印象深いシーンもないまま退場していったのが残念だった。

 

総評

正直、終盤の盛り上がり以外は「そんなに絶賛できるほどの内容ではないよな~」とは思う。序盤は日常回に近い雰囲気もあり、作品全体を通してテンポが良いかというとそういうわけでもない。
ただ、「日常から非日常へ浸食されていく不気味さ」は丁寧に描かれているし、やはりこの時代のクレヨンしんちゃんはギャグ一つ一つのキレとクオリティが高く感じる。
シリアスな不気味さはありつつも、あまり細かいことは考えずに頭を空っぽにして見るのが一番楽しめると思うし、いつ見返しても笑える作品。そういった意味では、作品としての立ち位置は『栄光のヤキニクロード』に近いのかもしれない。
総合的に見て、評価はSとしました。
Miya
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